「温故創新」220801 N1090 伊波喜一

民主主義 その価値観に 異を唱え グローバル化 地勢の変化   

 ブルーベリーの実が、急速に生っている。夕方は色づいていなかったのが、朝方にはもう色づいている。日中浴びた陽がエネルギーとなって、実を熟させているのかも知れない。

 トルコの仲立ちで、ウクライナのオデーサから穀物の輸出が再開した。積み荷は、トウモロコシ2万6千トンだとしている。ウクライナは、世界の穀物輸出量の30%を占める農業国である。侵攻前は、月間500万トンもの穀物を輸出していた。

 ロシアの侵攻で、グローバル経済が一気に危機に立っている。資源国であるロシアやウクライナからの供給が止まると、先進国は現状を維持するのに手一杯となった。

 途上国は、食料や医療物資などの供給そのものが途絶えてしまった。こうして、地域の分断が顕在化してきた。

 資源をめぐる覇権争いは、激化することが容易に予見される。日本でも、北方領土から南西諸島に至る領土争いが火を噴く。ロシアや中国のように、軍事力を前面に押し出して実効支配を推し進めてくる。

 そうなると、民主主義の持ち味である話し合いは隅に追いやられ、力と力がぶつかり合う修羅場を迎える。

 民主主義が後退すると、全体主義がむくむくと勢力を拡大する。対岸の火と眺めている日本が、その勢力に絡めとられてしまわないか、懸念している。