「温故創新」240113 N1370 伊波喜一

懐かしい 顔ぶれ揃い おしゃべりを 一方通行 つながる不思議

 晴れて暖かな一日だった。暮れかける頃、急に雪混じりになった。幸い、降り積もることはなかったが、能登の寒さを思わざる得ない。

 約40年来の知己と5人で、お昼を共にした。60代から90代までの高齢者なので、足元がかなり覚束ない。転倒でもしたら大変なことになる。そこで、筆者の車で送迎することにした。

 当日、待ち合わせ場所などLINEするが、何度かけても繋がらない。どうも、着信音は鳴るが、受けると切れてしまうという具合だったらしい。操作設定をし直せば、元に戻りそうだ。

 それ以外にも、ガラケイからスマホに変えたものの、メールの仕方が分からないなど、基本段階での操作に課題が見られた。これは、他人ごとではない。いつ、自分に降りかかってくるか分からない。

 今、生活を利便する様々なアプリが開発されている。使いこなせる人にとって、これほど便利なものはないだろう。反面、使いこなせない人にとっては、道に迷い込んだようなものである。

 道に迷ったら、元のところに戻ればいいのだが、その戻り方が分からないというようなものである。困ったものだ。

 ネット空間に対して経験が浅い高齢者にとり、ネットという未知への挑戦は、そのハードルが高い。ならば、苦手意識を出来る限り取り除き、デジタル空間にいる経験を対面で関わらせていくことだ。

 デジタルというお宝を、使わせずいることほど勿体ない事はない。