「温故創新」240111 N1369 伊波喜一

日本の 経済再生 金利上げ 物価と給与 インフレ進む

 能登の避難所でホットタオルが配られた。被災者は手にしたタオルで、顔や首を拭く。温かい食べ物や品々は、心をも温かくしてくれる。

 日銀の植田総裁は慎重な言い回しをしているが、2024年の日本経済は、間違いなく金利の上昇が鍵となる。

 日銀は今年前半にマイナス金利の解除を、後半にはゼロ金利の解除に踏み切ると予測されている。すると、継続的に物価が上がり、インフレ傾向となる。30年以上も続いてきたデフレ経済から、転換する可能性が出てきたことになる。 

 インフレになって一番困るのは、金利の上昇だ。最大は住宅金利である。一気に金利を上げると、利子の返済に追われる。その分、家計の支出が増え、逼迫する。このことは、企業においても同様である。

 インフレになれば、現金で持つより設備投資に回した方が有利となる。そのことが景気拡大の下支えとなり、活況な景気の循環へと発展してゆく。給料が上がっていけば、日本経済の足腰も強くなる。

 ここでネックになるのが、自民党のパー券問題である。センセイが政治本来の役目を忘れ、派閥の数と力に驕り、金集めに狂奔している。民の生活など、目にも留まらない。これでどうして、経世済民が出来ようか。かように政権中枢の軸がブレているようでは、政治改革、経済再生など夢のまた夢である。

 与党である公明には、大いにイニシアチブを取ってもらいたい。