「温故創新」230222 N1182 伊波喜一

吹き抜ける 風の冷たさ 東欧の 戦に地震 寒さ耐えかね

 昨夜来続いていた風の唸り声が止んだ。今朝は風が冷たい。大寒に戻ったかのようだ。遠い北国はさぞかし寒かろう。

 21日、ロシアのプーチン大統領は「年次教書演説」で、ウクライナとの戦争継続意思を示した。停戦はしない。

 欧米は当初、ロシアに対する経済封鎖が長く続けば諸物価が高騰するので、ロシア内で不満が噴出するとの見通しを立てていた。

 ところが実際には、ロシアの日常には大きな変化が見られない。金利も物価も安定していて、これまで通りの生活をしている。

 反戦の声も、今のところ大きなうねりとはなっていない。現体制下では、よほどの覚悟がなければとても声などあげられるものではない。 

 一方のウクライナはあれだけの砲撃を受け、戦死者を出しながらも、耐え抜いている。戦意が衰えていない。

 それに呼応してバイデン大統領は、ウクライナを訪問した。欧州各国に呼びかけ、軍事支援を始めとして引き続き協力し、強力にウクライナをバックアップすることを約束した。

 このタイミングで結束を訴えた米国の戦略眼は、したたかである。政治的な駆け引きと手腕は、日本の及ぶところではない。

 日本のホームグラウンドは、アジアである。中・韓・印も含めたアジアの結束を促していくことが、ロシアに一石を投じることになる。大局観に立ち、合従連衡していく時であろう。