「温故創新」230521 N1211伊波喜一

G7 サミット終了 広島の 核なき世界 築いてゆかん

 広島で行われたG7サミットが、終了した。平和記念公園原爆死没者慰霊碑に献花し、資料館も見学した。核なき世界建設への思いを共有できたことは、成果であろう。

 この会合にはゼレンスキー大統領も招かれ、ウクライナ支援を直に要請した。米国はF16戦闘機を供与すると表明し、G7各国も引き続き支援を約束した。

 また、ゼレンスキー大統領はグローバルサウスと呼ばれる新興国や途上国とも対話し、ロシアの独裁を封じ込めることを訴えた。ロシアの侵略と横暴を放置すれば、悪がはびこる。それが欧州全体に広がり、やがて世界へと飛び火する。ナチスの悪夢を再現させないよう、欧州が結束した意義は大きい。

 加えて、グローバルサウスが大局観に立ち、その意義を確認し、後押ししていくことが必要となる。

 今後、追い詰められたロシアが核兵器を使用しないよう、外交努力が不可欠となる。ロシアをバックアップする中国を、いかに牽制していくか。強硬路線一辺倒ではなく、対話の道や窓は開いておかなくてはならない。核使用禁止という絶対条件を持ちつつ、柔軟に対応していかなければ道を過つ。一時の興奮と熱情に押されてトリガーを引けば、戦禍に呑み込まれてしまう。

 冷静に判断し対処していくことが、全世界に求められている。