「温故創新」230223 N1183 伊波喜一

英仏に 国の姿を 重ねつつ 皇位継承 議を尽くす時

 窓を開けると、梅の香りが漂ってくる。今日は今上天皇の生誕の日である。平成天皇もそうであったが、庶民に寄り添う姿勢に頭が下がる。それだけに、相当気を遣われることだろう。

 一般的にも、リーダーが率先垂範する組織は、回りの意欲を高める。特に今は、命令して取り組ませようとしても上手くいかない。いかに共通理解を図り、皆の気持ちを一つにまとめるかに成功の秘訣がある。 

 令和は、コロナ下という多事多難を背負って出発した。これまで行動制限などをしながら上手に舵取りしてきたが、いまだ予断を許さない。また新たなトンネルに、入っていくかもしれない。

 さて、皇位継承も含め、皇室の継続のあり方について結論を出していく時期に差しかかっている。天皇は男性に限るとするのか、それとも女性にもその道を開くのか、曖昧にしている時は過ぎた。

 国民的な議論を深めるべきであるのと同時に、国会でも超党派で論を尽くすべきであろう。

 フランスもイギリスも、徹底的な議論の末に今の体制に至っている。庶民も加わり議を尽くして得た結論だからこそ、権利の概念が定着した。その裏返しに、義務があるのは当然の帰結である。その執念と努力が、今日の彼の国の礎を築いた。

 そのことを考えると、人任せやお上頼みで良いわけがない。日本人の意識変革が問われていると、感じている。