「温故創新」220209 N1001伊波喜一

デジタルの 流れの中で 置き去りに しないためにも 対話重ねん 

  夜になると、結構風が吹いている。明日は雪になるとの予報である。空気が冷たいわけだ。

 マンモス都市東京への人口流入が、減ってきているという。地域によっては子育て世代が密集し、過疎の気配など全く感じられないところがある。

 一方、かつては子ども達が多く、地域のお祭りに群がっていたのが、今は子どもの姿を見かけないところもある。

 また、壮年だった人達が老境に入り、青年だったその子ども達が高齢者になってきている。老老介護はまだ先の話だと思っていたが、目の当たりにすると現実の重さに唖然とする。親の介護をしようにも、施設は満杯状態である。こういう状態なので、介護離職を避けて通れない人がこれからさらに増えるだろう。

 介護には出費が嵩む。その費用が、離職で途絶える。自らの蓄えに頼れるほど、介護は甘いものではない。稼ぎがなければ、いずれ収入は絶える。公的年金に頼っても、その全てを賄うことは出来ない。 

 若い頃の悩みと違って老いてからのそれは、深くて重い。宿命の縛りを感じることも、ままあろう。その悩みに寄り添えるのは、人の心である。その人を取り巻く心模様を丁寧に聞き取ってもらうだけで、心が軽くなり、一歩踏み出せる。

 孤独社会だけに、対話の重みがますます求められよう。