「温故創新」231008 N1312伊波喜一

利害なく 生ある未来 育てんと 子ども真ん中 社会作らん     

 ラグビー決勝リーグ予選で、日本はアルゼンチンに逃げ切られた。後半の20分に押し上げが出来なかったのが、敗因である。 

 「子ども基本法」が施行されて、半年が経つ。1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」には、「差別されない」「自分の意思を伝える」などの権利が掲げられている。

 「子どもの基本法」は、その趣旨を誠実に遵守する政策となっている。実際に経済的困窮以外に、「家族内貧困」が言われている。家庭内で差別を受けても、子どもに権利の概念が無ければ、自分の置かれている状況を把握することは出来ない。

 その意味からも、行政から独立した立場で子どもの権利が守られているかを監視し、権利の擁護に努める専門機関「子どもコミッショナー」や、「子どもオンブズマン」は不可欠である。

 今起きている青少年への性加害や性暴力、体罰、暴言等の根っこは、まさにその権利が活用されていないところから、生じているからだ。 

 創価学会が全国的に取り組んでいる「家庭教育懇談会」は、子育ての悩みを語り合い、聞き合う場である。1人の口から発した思いを共感し、その悩みを共有する。1人の悩みを我がこととして耳を傾け、寄り添う。ただそれだけのことだが、共感することの重さを物語る事例であろう。

 参加者の声に押されて、家庭教育懇談会は今年も行われる。