「温故創新」231225 N1356 伊波喜一

年の暮れ 晴天続きの 一日を 戦禍に過ごす 民の哀れよ       

 東京は晴れが続いている。遠く関八州の山並みが鮮やかに見える。

 ガザ地区の戦闘に終わりが見えない。戦争の終わりがどんどん遠のいてゆく。愚かな指導者達のつまらぬエゴから、これだけの惨事が繰り広げられている。無謀な戦さのしわ寄せは、全て無辜の民に降りかかっている。

 22日政府は、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転3原則」と運用指針を改定した。輸出可能となる装備品の範囲を広げる一方、輸出の審査プロセスを厳格化した。

 外国企業からライセンス(使用許可)を得て国内で製造する「ライセンス生産品」について、輸出先を米国以外のライセンス元国に拡大する。加えて、完成品も含む輸出を解禁する。ライセンス元から第3国への輸出について、人の殺傷や物の破壊を目的とする武器などは「現に戦闘が行われていると判断される国」への提供を除く。

 輸出にあたっては、日本と世界の安全保障に与える影響や装備品の性質などについて、政府の国家安全保障会議で審査する。輸出先から第3国への輸出は、事前の同意が要件となる。

 これは、戦争兵器の製造や輸出をしないとしていた過去の方針を、全面撤回したということになる。どれだけ縛りをもうけようとも、一度作られた兵器は最終的に誰かの手に渡り、人を殺す。武器以外で平和貢献してきた歴史を、日本は捨て去ろうとしている。恐ろしい。