「温故創新」230822 N1266伊波喜一

客足が コロナ前には 戻らずに ゼロゼロ金利 43兆   

 残暑が続いている。筆者の周りにも、夏風邪が抜けないという人が結構いる。暑いので、どうしても冷たい飲み物やクーラーで体を冷やしてしまう。折角整いかけてきた体調が、また崩れてしまう。夏の体調管理は、本当に難しい。

 コロナ下で始まったゼロゼロ融資の返済が、今年から始まる。金融機関は利子なし(ゼロ)、担保なし(ゼロ)で、中小企業に貸し出しをした。その利子の分を、国や都道府県が肩代わりしてきた。

 コロナ下の初期は、中小企業は経営の見直しが立たず、資金繰りに苦しんでいた。放置すると、貸し渋りで倒産しかねない。倒産が相次ぐと、経済回復が困難になる。そのような訳で、公からの融資は43兆円にのぼった。問題はこの借金を、きちんと返済できるかである。 

 この3年間で、消費者の購買心理はガラッと変わった。外へ出て消費するパターンから、内で済ませられることを済ますパターンへと形を変えた。ライフスタイルそのものが、変わってきている。

 飲食などその典型で、お酒の消費形態が変わったと感じる。近隣の駅前の飲食店は夜の営業時間を無くし、昼を稼ぎの主軸にした。その分、料理の質を落とさずにレパートリーを広げ、ランチ客の囲い込みを行った。これが功を奏し、コロナ下の不況を乗り切っている。

 自らの定番を持ちつつ、いかに顧客のニーズに応えていくか。飲食に限らず、工夫のしどころであろう。