「温故創新」230721 N1237 伊波喜一

風物詩 夏のプールに 響く声 昭和の出来事 消えゆかんかな  

 日中の蒸し暑さから一転して、夜に大雨が降った。道路が冠水するかと思うほど、激しい雨が降り続いた。雨の勢いは侮れない。

 ピーク時の1990年に3万1287カ所あった屋内・屋外プールは、現在2万4864カ所に減った。ここのところの異常気候でプールの水温も上がり、水中で身体を動かすと熱中症になってしまう。そのため、夏のプールを中止する学校が増えている。

 学校に屋外プールを設置するには、建設費に2億2千万円、光熱水費などの運営経費に、1校あたり年間230万円かかる。

 一方、外部の民間施設を利用する場合には、年間550万円から770万円(移動のためのバス代も含む)で済む。単純計算しただけでも、1校当たりにかかる予算で、外部施設を40年間使えることになる。施設や機械は40年も経つと取り替えとなるので、ランニングコストを考えると、民間施設を利用する方が経費を抑えられる。

 それにもまして気になるのは、学校現場の人材育成である。プールの水質管理には、習熟と継続が求められる。この高気温だと直ぐに藻が生えるのでそうならないよう、水の洗浄や塩素管理を的確に、継続して行わなければならない。

 これをチームとして行っていくには、後継者を訓練して育て、その流れを次の世代へと繋いでいかなくてはならない。現今の学校現場は人の手が足りなすぎて、本当に出来るのか心もとない。