「温故創新」230111 N1152 伊波喜一

人生で たった一度の 成人を 一日千秋 親の喜び

 昨夜は大風が吹き通した。樹々の擦れる音や、建物が軋む音、枯れ葉がかさこそと吹き飛ぶ音が、ほぼ一日続いていた。  

  今日は成人式だ。約3年ぶりに実施された自治体もあり、22歳で参加という人もいた。本人は言うに及ばず、育ててきた親の喜びはいかばかりか。目出度い以上に、20歳まで生きてくれたことにきっと感謝していることだろう。

 筆者も幸いに、娘達の成人式に立ち会うことが出来た。成人を迎えられたことは、もちろん嬉しかった。が、それ以上に(よくぞここまで生きてきてくれた)と感謝する気持ちの方が強かった。

 娘達は小さいころ体が弱く、病院と友達といってもいいぐらいだった。ところが、いつの間にか丈夫になった。上位学年になるにしたがって健康体になり、学校を休まず通い続けられた。

  持続さえすれば、大抵のことはやり遂げられる。そう実感したのではないかと思う。そのことが、これからの人生にどれほど影響するか。20歳という人生の岐路に立つ年齢まで生きてこられたこと自体に、感謝が尽きない。

 人生百年時代からすれば、20年という年齢は、ほんの序の口である。どうか自身の可能性に挑戦し、大きく自分自身を拓いていってほしい。若さの特権である当たって砕けろの気持ちで取り組めば、案外、路は開けていくものだ。