「温故創新」220719 N1081 伊波喜一

ゆとりなく 詰込み主義か 学校の 弊害新た 聞く耳を持て   

 朝から蒸し暑い。玄関横のコンクリートの隙間に、物凄い勢いでアリが出たり入ったりしている。何か獲物でも捕まえて、穴の中に引きずりこんでいるのだろうか。それにしても、鬼気迫る。

 社会の制度疲労が顕著になってきている。組織が硬直化して、柔軟な対応がしづらい。結果として、組織というまな板に乗れない層が出てくる。学校現場も、その硬直化の中にある。学校行事も教科も、減らすことなく全て盛り込まれている。加えて、現今の情報量をこれまた盛り込む。

 昔と違い、今は情報の質も量も多方面で多岐にわたる。しかし、学級規模は変わらず、相変わらず1学級35人~40人を一括りとしている。これでは、とても個々に目を向けることは出来ない。

 かつては学校不適応としていたものが、今では発達に課題を抱えていることが認知されている。その割合は、学級という母集団に対して、かなりの割合であると見てよい。

 教科指導に加えて支援の視点も持ち、さらにコロナ対策や食物アレルギーなどの対応にも目を配る。加えて、多様な考えを持つ保護者を説得して、全体指導をする困難さ。この業務内容を、果たして一人の教員がこなせるだろうか。心身症による病休や学級崩壊が起こるのは、予見されることである。

 学校現場の抜本的な改善が、早急に求められている。