「温故創新」220101 N982 伊波喜一

寒風に 裸の枝の 揺らされて 固い蕾を 握りしめるか     

 日本海側は大雪との予報で、荒れ模様である。東京は快晴で、風が吹いている。昨日は夕方からかなり吹いたので、今晩も風が強くなるかも知れない。

 父の面会で、昭和記念公園通りを車で走る。通行量がなく、すいすい走る。道路沿いのイチョウ並木は葉が落ちて、静かなたたずまいを見せている。寒さに耐えて、じっとしているようだ。

 令和4年は、どういう年になるのだろう。消費サイクルを繰り返す今のやり方では、未来に発展性がない。循環型社会へと切り替わらなければ、地球の資源を食いつくしてしまう。そのためには、未来に投資していかなくてはならない。

 日本は今、森が荒れている。手入れが大変な上に、流通の商品ルートに乗らなければ、商品価値が生まれない。だから、荒れ捨てた状態になっている。

 そんな中、枝打ちして手入れをし続けている森がある。岡山県のこの森は、100年以上前に植えられた木が生い茂っている。木々の間から地上に光が差し込み、足元に豊かな緑が広がる。先人達の遺産があればこそ、この財産を未来に活かせる。

 循環型社会といっても、種を植える人がいなければこの財産を活かすことは出来ない。資源を有効利用するのは当然だが、資源を育むことを忘れて輝く未来は訪れない。