「温故創新」211231 N981 伊波喜一

年の瀬に 年賀の挨拶 間に合わせ 訃報も届きて 悲喜こもごもと    

 朝から微風が吹いている。昼前より空が曇り、天気が崩れそうな気配だ。今日は車が少なく、人の出が少ない。明日は初売りで、また賑やかになるのだろうか。

 筆者が小さい頃は、正月三が日は店を閉めていた。年末の賑わいが、うそのようにひっそりとしていた。

 お年玉をもらいたくて訪問客に挨拶したものの、大人の長話に付き合うのは閉口した。終わりそうで終わらない話に、(何がそんなに面白いのだろう?)と思ったものだ。

 久闊を叙するというが、大人は普段忙しくてなかなか顔を合わせることも出来ない。だから、まとまった休みを取れるお盆や年始の時ぐらいこそ、せっせと話し込む。話の内容もあっちとびこっちとびし、終わるかと思いきやまた続く。

 そんな正月の風物詩も、今では無くなってきている。人と関わり合うことが減る傾向にあったのが、コロナ下で拍車がかかった。

 個人や家庭という単位でのまとまりが強まったのは良いが、他者や地域との関係が弱まったとすれば、考えものである。

 今年も年賀状を送ったが、喪中葉書をいただくことが年々増えてきている。諸事情で、年賀の交換を止める方も増えている。

 代わりに、ラインで挨拶を送り合っている。それも、時代の流れにあった良いやり方だと思っている。