「温故創新」210608 N781 伊波喜一

幻想に 怯えすぎずに 足元を 今日やることと 今日行くところ           

 日中は蒸して困るが、朝晩はヒンヤリとする。コロナワクチンを打ち終わるまでは、夏風邪を引かないよう油断せずに過ごしたい。 

 先日、都内に高齢の知人を訪ねた。ここ数か月間電話が不通で、安否確認が出来なかった。1年近く会わないうちに、老いが進んでいた。

 以前は自宅で仕事をしていたが、今は仕事も辞め、人と会話することがなくなっている。

 また、デイサービスや老人会に入っておらず、刺激を受けることもない。結局、お子さんが仕事から帰ってくるまで、一人で留守番をしているとのことだ。

 そうなると、運動量が落ちる。それに伴って食事の量が減ち、認知機能が低下する。 

 うつ病の因子にセロトニンという脳内神経伝達物質がある。これが減るとうつ病が増える。セロトニンは日光に当たったり、運動したり、タンパク質を摂ったりすることで分泌される。 

 また男性は加齢とともに、男性ホルモンのテストステロンが減少し、性的欲求や何かをする時の意欲が減少する。それを防ぐには、タンパク質や亜鉛が含まれる食品を摂ると良い。 

 誰しも、肉体の衰えから逃れることは出来ない。

 しかし、老いを嘆く前に今日やることを見つけ、しっかり食べ・動き・話す。平凡だが足元を踏み固めていくことこそ、大切であろう。