「温故創新」210505 N747 伊波喜一

今だけを 稼ぐ生き方 どこか変 見えない未来 信じる力        

 憲法記念日には、平和憲法の是非が話題となった。改憲が必要は45%、必要ないが44%と拮抗している。

 戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認をうたった憲法9条については、変えないが61%となった。大国に挟まれて四苦八苦しているが、拳を振り上げるのは時期尚早である。

 環境、人権、経済、文化・教育など、幅広く外交を広げつつ、防備を固めていく。このバランスを欠くと、先の大戦の二の舞を踏む。心して国の舵取りを見守りたい。 

 国内総生産(GDP)は、経済の指標となっている。しかし、それが生活充実のバロメーターかと言われると、甚だ怪しい。

 GDPに代わるものとして、国内総充実(GDW)がある。これは質的向上、主観指標に重点、実感できる豊かさを基準としている。

 これまで日本は、経済至上と合理の2本柱で突っ走ってきた。売上高や黒字拡大に主眼を置いてきたが、内面の充実や個人の嗜好を重視する価値観へとシフトしてきている。

 つまり、人と比べる社会や生き方から、自身の価値観を持ち、深める生き方へと変わりつつある。

 そして、同調圧力の強いこの国でそのような生き方を貫くには、各々の個性や生き方を認める桜梅桃李の哲学が不可欠となる。

 違いを包含する生き方は、人に優しい社会を創るのだ。