「温故創新」210314 N695 伊波喜一

外交の 思惑如何や 米中が トップ会談 牽制し合って            

 窓を叩く雨の音が喧しい。目覚めたついでに、午前3時頃まで本を読む。真夜中は人気がない分、集中して読める。

 雨音をBGM代わりに、あれこれ考えを巡らせた。 

 主導権を握ろうとする中国を念頭に、日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」の首脳会談が行われた。

 会談では、インド太平洋の同盟国やパートナー国との緊密な協力を重視している。「自由で開かれたインド太平洋」構想に基づき、海洋安全保障に関しても議論した。

 バイデン大統領は「この地域が国際法に統治され、普遍的な価値感を重視し、威圧のない場所であり続けるために、我々は取り組む」と述べた。これに対し、中国は猛反発している。 

 また、2022年末までに東南アジアを中心に、アジア諸国新型コロナウイルスワクチン10億回分を提供することで合意した。

 一方の中国は、アフリカや南欧にワクチン外交を繰り広げている。

 本来、ワクチンを外交の手段になどすべきではない。

 しかし、感染を食い止めるという点からは、世界各国で同時に接種することが何より望ましい。期せずして、ワクチン外交がプラスに転じていると言えようか。 

 不毛な軍拡競争の代わりに、感染抑制に大国が協力し合えれば素晴らしい。