「温故創新」210313 N694 伊波喜一

廃棄され 無数の油井 メタンガス 汚染物質 健康被害            

 ここのところ、週末に雨が続いている。乾燥して花粉が飛び散っているので、恵みの雨である。 

 コロナ下でエネルギー転換が、急速に進んでいる。グリーンガスに移行することに、異存のあるものはないだろう。石油や天然ガスから自然エネルギーへの転換は、壮大である。 

 問題は廃棄された油井である。1世紀以上にわたり採掘されてきた油田は、米国だけでも320万本以上の廃油井がある。 

 米国内でシュールガスの開発が始まった2008年以降、石油・天然ガス採掘会社の倒産は、2019年42件にのぼった。

 1バレル当たりの原油価格が下がれば、さらに破産や経営悪化が確実視されている。 

 廃棄された無数の油井からは、メタンガスや汚染物質が土壌や大気に放出される。これらが土壌や地下水、大気汚染などの環境被害を引き起こし、健康被害を起こしている。 

 日本でも築地市場を工場跡地の豊洲に移転させる際、土壌汚染の有無をめぐって大騒動となったが、油田はその比ではない。

 汚染物質を中和させ、無害にしていくにはコスパがかかる。しかし、その労を怠れば、全てのツケが未来にのしかかる。 

 G20などで環境負荷税(造語)などを創出し、早急に対処する事を強く希望する。