「温故創新」210101 N623 伊波喜一

霜張りて 空高く晴れ 陽の光 牛の如くに 歩み止めずに          

 令和3年が明けた。今年もコロナ禍で世界中で大混乱をしている。コロナに翻弄される格好だ。

  だが考えてみると、コロナを蔓延させたのはほかならぬ私達人間の生き方である。大量生産・消費、富の独り占めという発想を変えない限り、根本的な解決はない。 

 年賀状が届いた。住所や仕事が変わったり生活スタイルが変わったりと、この1年の間に様々なことが起きている。ケガや病気など大変な状況もあれば、家族の誕生など嬉しい便りもある。まさに、悲喜交々である。 

 現代は、多学がもてはやされる時代である。世界が狭くなり、様々な情報が入ってくるようになった。それに対応するには、知識があった方がよい。 

 ただ、リベラルアーツなどの基礎学問が根本にないと、表面をなぞった知識になりかねない。国際関係なども正視眼で歴史を捉えないと、偏向した見方を判断材料にしてしまう。 

 とくに、コロナの影響でこれだけ自国の経済がダメージを受けると、他国を受け入れる余裕がなくなり排他的になりやすい。誤解や風評に左右されやすい土壌が、作られやすい。 

 だからこそ、一人一人が確とした哲学や歴史観を持ち、感情に流されずに大局を判断していかなくてはならないのではないだろうか。