「温故創新」210102 N624 伊波喜一

往路行く 箱根駅伝 始まりて コロナ禍の中 チームまとまり          

 昨夜干したズボンが、パリンと凍っている。夜間は氷点下まで下がった。寒いわけである。 

 第97回箱根駅伝往路が始まった。今年の注目は青山学院大の連覇である。

 序盤は抜きつ抜かれつの大接戦で、順位が目まぐるしく入れ替わった。4区で創価大が逆転。5区へつなぎ、そのままゴールインした。

 創価大の榎木監督は「往路は3位入賞を目指していたが、優勝は全く予想していなかった。選手達が素晴らしい走りをしてくれた。

 明日は先頭を走る喜びを胸に、最後まで走り切ってほしい」とコメントした。 

 箱根駅伝には魔物が棲む。海風が吹き、箱根おろしが体温を奪う。今日も山中の気温は零度。そこに風が吹きつけ、体温を奪い脱水症状を起こす。過酷な上にも過酷なレースである。 

 榎木監督は試合前「どれだけ練習を100%積み上げても、最後の詰めを怠ると勝負は勝てない。例えば、靴の紐一つとっても、レースの途中でほどけないよう念入りに結ぶことが大事だ」と語っていた。 

 古語にも「九仭の功を一簣に欠く」と言う。常住坐臥、この意識であり続けることほど難しいものはない。

 今回の創価大躍進の因は、選手は勿論、スタッフ全員この気持ちで取り組んだ結果ではないだろうか。