「温故創新」201231 N622 伊波喜一

年の瀬を 勢い込めて 駆け抜ける 賀状印刷 障子貼りかな          

 久方ぶりに降ったかと思ったら、表面がわずかに湿っただけだ。

 昨夕から大風が吹きまくり、木の葉がほとんど飛ばされた。北国は大雪である。 

 家の窓ふきをしていたら、あやまって障子に大穴を開けてしまった。仕方なく(渋々)、障子を張り替えることにした。

 障子は何年か前に張り替えたきりなので、段取りも用意する物もすっかり忘れてしまった。YouTubeで確かめ、材料を揃えた。 

 いざ作業に取りかかると思い出すのに時間がかかり、最初の2張はスムーズに貼れなかった。次の2張からは要領が分かっているので、手早く終えられた。

 最後に残りの2張に取りかかる。これは糊の加減や障子の張り具合など、最高の出来具合となった(自惚れ)。

 貼り終えて気づいたが、本職の職人さんは確か、台の上で作業をしていた。小生は床で作業したが、立ったりしゃがんだりするのは能率が悪い上に、足腰が痛くなる。 

 物事にはそれなりのやり方がある。平凡なようで、理に適っていて無駄がない。だから能率がよく、長続きする。 

 コロナ禍は足元を直視する貴重な機会でもある。世の流行り廃りに一喜一憂せず、地道に基本を繰り返すのみだ。 

 明年は丑年。牛歩を侮るなかれである。