「温故創新」201107 N584 伊波喜一

食品の 廃棄燃料 飛行する CO₂を 9割減らし  

 起きがけにホットカーペットを入れたが、日中はYシャツ1枚でも暖かかった。陽射しが有難い。 

 「必要は発明の産みの親」とは、よく言ったものである。

 食品廃棄物由来のジェット燃料を給油した全日空機が、羽田ーヒューストン間を飛んだ。この燃料を開発したのは、フィンランドの製造会社で、全日空は5500トンを仕入れた。

 新燃料は食品加工の過程で捨てられる脂身などの破棄物を、利用している。既存の石油由来の燃料と比べ、9割もCO₂を削減できる。 

 これまで石油燃料に変わる代替エネルギーが、開発・発掘されてきた。太陽光や水素ガスなど、環境に優しいエネルギーを燃料化することは大事だ。

 同時に、安定した出力と持続力を持ちつつ、環境に優しいエネルギーが求められてきた。 

 新燃料が持続可能なエネルギーとなれば、これほど素晴らしいことはない。全日空では将来的に「地産地消が出来るように必要な支援をしていきたい」と述べている。

 観光産業の基幹となる航空業界は、このコロナ禍で再起できないぐらい痛手を被った。その渦中での新燃料活用である。

 「捨てる神あれば拾う神あり」 本来、捨てるものを生かし、環境に活かすことが出来れば、これほど素晴らしいことはない。