「温故創新」201103 N580 伊波喜一

森林や 農地開発 環境の 破壊悪化が 影響するかな 

 一週間ぶりの雨のあとに、柔らかい陽射しが注いでいる。雨に打たれて、木々や草花も色つやを増している。

 文化の日らしい一日の始まりだ。 環境破壊が感染症を招く。これは発表したのは、生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)だ。 

 農地開発や森林破壊といった土地の改変、野生動物の取引と消費などが、新型コロナウイルスのような動物由来感染症が蔓延するリスクを拡大させている。 

 IPBESによると、哺乳類や鳥類の間には推定で170万種のウイルスが存在する。このうち、54万~85万種が人間に感染させる能力を有する。 

 新型コロナやエイズウイルス(HIV)、エボラウイルスなど動物由来感染症の病原体は、森林伐採や農畜産業開発の結果、野生生物の生息地に人間や家畜が入り込むことが増加した。

 1960年以降に報告された感染症の30%が、こうした土地の改変に関連していると指摘している。

 次のパンデミック(世界的大流行)を防ぐには、根本的な政策転換が必要である。 

 ヒトは自然の一部にしか過ぎない。自然を支配し、意のままに操れると思うのは傲慢である。共存共栄を図るべき時は今である。