「温故創新」200923 N543 伊波喜一

感染を 防ぐ手立てか ワクチンの 共同開発 世界で協力          

 台風12号の接近で、朝から雨交じりである。秋雨前線と重なって、洪水を引き起こさないことを祈るばかりだ。 

 新型コロナウイルスのワクチンを、国際的に共同購入する枠組みが出来た。世界保健機構は、日本やEC諸国を含む156カ国・地域が正式に参加を決めたと報告した。これは世界人口の64%に当たる。さらに、38カ国が参加を表明している。 

 共同購入の枠組みは、COVAXファシリティと呼ばれている。

 WHOやワクチン普及の国際機関Gaviワクチンアライアンスが、参加を呼びかけている。 

 開発中の複数のワクチン候補に投資し、実用化に成功すれば参加国の間で公平に分配する。予め優先順位が決まっていて、医療従事者などから接種を始めることになっている。 

 この枠組みによって、資金力のある先進国が自国向けにワクチンを買い占めることがないようにしている。出資国は人口の2割分のワクチンを確保できる。

 日本は172億円を拠出し、2500万人分のワクチンを購入する権利を得ている。 

 残念なことに米国、ロシア、中国は参加していない。世界全体の協力が必要な感染症対策で、自国第一にふるまう大国の姿は、世界の国々にどう映るだろうか。