「温故創新」200904 N530 伊波喜一

ワクチンの 共同出資 嬉しかる 発展途上 助かる民よ      

 台風9号に続きやってくる10号は、避難レベルにまで勢力を増している。早目に準備し、避難していきたい。 

 新型コロナウイルスのワクチン開発に、各国とも血眼になっている。 

 ワクチンが開発されると、資金力のある先進国が独り占めする懸念がある。

 そこで各国が共同出資し購入する枠組み作りが、提案されてきた。 

 今回、COVAX(コバックス)に日本やドイツなどの先進国を中心に、76カ国が参加を表明した。 

 これだと、ワクチンが実用化された際に、資金力のない発展途上国が入手できなくなる事態を避けられる。特に日本やドイツが先陣を切って参加を促したことは、千金に値する。 

 その下準備を進めたのが、Gaviワクチンアライアンスである。

 この組織はジュネーブに本社を置き、途上国へのワクチン普及を進める国際組織である。

 喫緊の10年間で、2億8800万人以上の子ども達にワクチン接種を行い、500万人以上の命を救った。ワクチン債を起債しており、これには日本の個人投資家も継続的に力強く支援している。 

 力攻めで押すのが、外交ではない。

 ワクチン債のように人道的ソフトパワーを進め、安全を拡げることは、日本らしい外交法である。