「温故創新」200902 N529 伊波喜一

振り回す 数の論理を 可笑しくて なりふり構わぬ 総裁選び      

 全国的に大雨・大風をもたらしている台風8号に続いて、台風9号が進路を九州方面に向けてやってくる。

 こちらは超弩級とのことで、すでに自主的避難が呼びかけられている。農作物・畜産への被害も心配である。 

 自民党総裁選は菅氏・岸田氏・石破氏の3氏が出馬に名乗りを上げた。今回、国会議員票394票は変わらないが、党員・党友票394票を大きく変えている。

 簡易型と称して都道府県連の代表に各3票を与え、141票とした。これによって、本来788票であるべきが535票となった。 

 国会議員票は菅氏を細田派(98票)、麻生派(54票)、竹下派(54票)、二階派(47票)の大派閥が推している。

 これに石原派などを加えると、計284票となる。この時点で、過半数を23票も超えている。 

 しかし、正規の788票で争うと過半数は394票となり、党員票を110票上乗せしなくてはならない。

 394票の党員票から110票取れるか、よほど心配なようだ。 「政治の停滞を招かないように、簡易選とした」と執行部は述べている。が、党の規約を変えて総裁任期を3期までとしたからこそ、このような事態に立ち至った。 

 執行部は自ら招いた判断を、不明とすべきであろう。