「温故創新」200901 N528 伊波喜一

悠久の 異なる時間 感覚で 互いに共存 人と自然と     

 台風8号は沖縄を縦断して、北上中である。

 風速70mを時速に換算すると、時速250kmにもなる。アルミサッシ枠の窓ガラスがしなるわけである。 

 今年の初めまでは海外からの投資を呼び込み、内需を拡大してきた。また海外へ積極的に投資し、販路を拡大してきた。

 ところが、コロナ禍でステイホームが常態化しつつある。今までは外に宝物を見つけようと、遮二無二拡大してきた。が、宝物は内側にあることに気づき始めた。

 つまり、これまでの価値観ががらっと替わってしまった。この傾向はさらに加速する。もう元には戻れないし、戻らない。 

 家で過ごす時間は以外に長い。これまで、人は自分たちの時間尺度に合わせて社会を動かしてきた。

 合理的に無駄なく生産し、最高の利益を生み出す。インターネットで世界中を繋ぎ、全てを掌握する。自らも飛行機で海を渡り山を飛び越え、移動を重ねる。時間を物やお金で買わんとばかりに、人・物・お金が飛び交った。

 それがかくも脆く儚い実像だったとは、誰もが予想しなかった。  

 20世紀は一極集中に邁進してきた。その価値観はもはや通用しないことをコロナは示唆した。前に進む事ばかり考える前に、来し方を振り返り、賢く選択する時が今この時である。