「温故創新」190930 N325 伊波喜一

人口の 減少嘆く ことよりも 何を目指した 国作り問う

「30年後の日本の未来は、少子高齢化で暗い!」 この悲観的な予想に対し、ピュリッツァー賞受賞者のジャレド・ダイアモンド氏は「少子化を喜ぶべき」と言っている。というのも、日本の最大の課題は資源不足にあるからだ。 資源に乏しい日本は、輸入に頼らざるを得ない。資源に対する需要は人口に比例する。つまり、人口が多ければ多いほど、より多くの資源を確保しなければならない。 別の見方をすれば、人口減少は日本にとってのアドバンテージになる。ナルホド。見方を変えれば、マイナスはプラスに転じることが出来るのだ。 日本は今、震災遭遇国家である。世界全体の気候変動に伴い、台風・地震・噴火・高波による被害が、恒常化している。少子化になれば、それらに対する考え方も変えざるを得ない。今の政治は現段階の潜在力(ポテンシャル)を基準にしているが、当然、守備範囲も狭めざるを得ない。 この当たり前のことに着手出来ないところが、今の日本の優柔不断なところである。あるべき国のプランニングを示し、積極的に進めていく。それと同時に、引き際を明確に示す。それこそが、国に求められていることではなかろうか。