「温故創新」230118 N1158 伊波喜一

急速な 少子化進み 中国の 人口減の 影響必至

 朝晩が冷え込んでいる。室温は5度を差している。2022年末の時点で、中国の総人口が14億1175万人となった。前年から85万人減少している。

  人口減の最大の要因は、急速な少子化である。22年の出生数は956万人で、これも前年より1割減少した。

 反対に高齢化が進み、65歳以上は2億978万人にも達し、人口比で15%に達している。

 少子化に至った要因は「一人っ子政策」にあるが、一人の女性が産む子どもの数も減り始めている。

 70年に5.81だった合計特殊出生率は、79年に2.75と激減した。それまで女性には、多くの子どもを産むことを期待されていた。が、産まなくていい自由を与えられた側面も見逃せない。

 一人っ子政策のため兄弟を知らず、子ども達に自分の思い通りに物事が進むという意識を植えつけてしまった。

 また女性の進学率が高まり、教育水準が高い人ほど出産数が少ない傾向となった。日本と違って、中国は豊かになる前に少子高齢化を迎えた。所得の少ない農村の女性達の前途は、厳しいと言わざるを得ない。国民年金や健康保険制度などの完備が、急がれる。

 今後、米国との経済や軍事の対抗には赤信号が灯っている。中国に対する戦略の見直しが、国際間で必要となっている。