「温故創新」231229 N1360 伊波喜一

内向きの 論理いつまで 進めるか 世界混乱 理念創出         

 日中は陽射しが強く、春先かと錯覚しそうだ。しかし、暖かい。

 日本の政治は、どこへ向かおうとしているのだろうか。パーティー券の裏金作りと選挙買収で、自民党は大揺れに揺れている。それを追及する野党は自民の退陣を要求するだけで、その先にどのような理念を描いているのだろうか。

 一方の国民はどうだろうか。政治や宗教は「関わりがないもの」「関わってはいけないもの」とばかりに、内向きである。世界に目を向けると、その政治や宗教で争いが起き、殺し合いを重ねている。「見ざる 言わざる 聞かざる」で済ませていい、わけがない。 

 米国とロシア、米国と中国は、さらに対立が深まっていくだろう。どちらも自国の価値観を唯一のものと考えているが、どちらの国にも自由はない。自由を標榜する米国でさえ、自由を享受することは難しい。彼の国では、もはや政治を自由に語ることは出来ない。中国やロシアに至っては、論外である。

 これから日本が取るべき道は、アセアン諸国と自由の価値を共有することだ。戦後78年も戦争を避け続けてこれたことは、奇跡に近い偉業であり、各国からの称賛に値する。このノウハウを世界に披露することで、世界は紛争を起こさない知恵を手に入れられる

 ゼロから何かを創り出すことだけが、創造ではない。今あるものに付加価値を付けていくことが、日本の進むべき道となろう。