「温故創新」231231 N1361 伊波喜一

1年の 時の早さに 何思う 家族団欒 平和遠くに         

 朝方降っていた雨が止み、陽が射しこむ。もっと降るかと期待していたが、お湿りほどの雨だ。これでは、春先の水不足が心配である。

 この1年も色々な事があった。悲喜こもごもの出来事は、明暗の光彩を人々の心に映し出した。

 正月2日は、伝統の箱根駅伝に釘付けとなった。過酷なレースに挑戦している選手達から、元気と希望をいただいた。

 3月はWBCで、日本が3度目の優勝を果たした。選手時代は無名だった栗山監督の、名采配が各界の注目を集めた。自身のトラウマを乗りこえたからこそ、監督は選手起用の妙を発揮した。

 9月にはジャニーズ事務所が、故ジャニー喜多川氏の性加害の問題で揺れた。一大帝国を築いたジャニーズ事務所だったが、闇が次々と明らかになった。同時に問われるのは、これまで見て見ぬフリを決め込んできた企業倫理とマスコミの姿勢にあろう。

 10月には、ハマスイスラエルとの全面戦争が勃発した。ガザ地区の避難民は190万人、双方の死者は2万1千人を超えている。寒さに震え、満足な食事も取れず栄養失調になっている子ども達の様子を見ると、胸が締め付けられる。平和こそ尊いものはない。

 12月には政治資金パーティー問題で、安倍派と二階派事務所に東京地検特捜部の家宅捜査が入った。数の論理で天下を牛耳ってきたが、天網恢恢疎にして漏らさずである。 正直が通る世でありたい。