「温故創新」231210 N1343 伊波喜一

独立と 広宣流布と 与党化と 世界宗教 3つの条件          

 窓からの陽射しが暖かい。外では子ども達が、半袖で遊んでいる。

 池田大作第3代会長が亡くなり、創価学会の空中分解をしたり顔で話す人達がいる。手垢のついた資料と根拠のない憶測に、呆れる。

 言うまでもなく、池田先生の最大の功績は、学会を世界宗教に発展させたことである。民族、人種、宗教、文化の違いを認め,取り入れ、融合し、止揚していった。その結果として、世界192カ国・地域にまで広がった。これは、日本のいかなる宗教団体も成し得なかった。

 その要因には、次の3つが挙げられる。1つは学会が日蓮正宗と決別し、独立したことである。化儀にこだわる教条主義的な宗門のあり方では、多様性と普遍性に欠ける。

 2つは広宣流布を旗印に掲げ、布教をしていることだ。布教は宗教の生命線である。布教なき宗教は内向き化し、ドグマに陥る。

 3つは与党化である。当初は反体制でも、一向に構わない。しかし、物事を成し遂げるには、内側から一つ一つ矛盾点を変えていかなくてはならない。それだけ、忍耐と計画性と遂行能力が必要となる。

 創立93年の学会の歴史がこれら3つの要件を備えてきたのは、先人の弛まない努力の証である。同時に、理に適った的確な指導原理に基づいたからだということを、図らずも証明している。神がかり的な指導や収奪的な布教では、万人の理解と納得を得ることは、至難の業である。世界宗教化するには、その全てを乗り越えなくてはならない。