「温故創新」231211 N1344 伊波喜一

 恥ずかしき 国の政治を 司る 「政清人和」 有言不実          

 曇り空の今朝は寒い。一陣の風に、金色の葉が微かに降り注ぐ。

 自民党派閥の政治資金パーティー券問題で、安倍派(清和政策研究会)の還流疑惑が報じられている。政権への大激震である。

 よりによって、座長の塩谷 立・元文部科学相松野博一官房長官西村康稔経済産業相、荻生田光一・党政調会長、高木 毅・党国対委員長世耕弘成・党参院幹事長と、要職者が並んでいる。

 要するに、パーティー券で儲けが出た分をお上に返さずに、自らの懐にしまったわけだ。庶民の言葉では、これを「横領」「着服」「中抜き」「脱税」「服務違反」と呼び、懲戒の上、免職となる。世間様から袋叩きに合い、収入を断たれても、文句を言う筋合いはない。 

 しかし、6名のコメントからは、その気配が全く読み取れない。「事実関係を慎重に調査、確認し、適正に対応する」(塩谷)、「裏金がどういうものか、理解が至らない」(松野)、「法に則り、適正に対処している」(荻生田)、「派閥の会計に関わっていないので、何とも言いようがない」(高木)など、開き直った発言ばかりである。

 元来「清和」には、「清廉な政治は人民を穏やかにする」という意味がある。もしかしてこの6人は、清和の意味を「裏金作り」と勘違いしているのだろうか。 国会閉会後の13日、東京地検特捜部は政治資金規正法違反容疑で、捜査を開始する。この際、徹底的に膿を出し切り、庶民を睥睨する権力者達を成敗していただきたいものだ。