「温故創新」231118 N1327 伊波喜一

出国の 日重なりて 偶然の 不思議なるかな 創立の日      

 成田の朝は曇天で、風が強い。無数の枯れ葉が風に吹き飛んでいる。

 約1ト月、日本に滞在した娘親子が、メキシコ経由でコスタリカに戻る。フライトと空港滞在時間などを加えると、30数時間にもなる。

 1歳の子を連れての長旅だけに、機中での過ごし方が気懸りである。前日までに荷作りと荷出しで、てんてこ舞いだった。昨夜は空港近くのホテルに泊まり、これからの長旅に備えた。

 ホテルの朝食は和洋取り揃えられていて、これが日本での最後の食事となる。孫は昨夜大泣きし、寝不足のためか食欲がない。胸が痛む。 

 この1ト月、娘達が動きやすいように孫を預かった。先ずは怪我をさせないこと、次に食事をしっかり摂らせて、栄養の過不足がないようにすることだ。少しでも栄養価の高いものをと、上さんが献立を工夫していた。

 孫は鉄分が少し不足しているとのことで、ホウレンソウや鉄分入りチーズなど、少しでも摂れるようにした。便秘気味でもあるので、水分を細目に摂らせた。かつおだしにご飯などを混ぜると、よく食べる。

 この間、ハイハイからつかまり立ちし、片時も目が離せない。また手の動きで意思を示したり、喃語も言葉のようなものを発するようになった。相当に脳が働いているように見える(じじ馬鹿だが)。

 娘達がはるばる日本まで会いに来てくれ、孫とじっくり関われた。有り難いの一言に尽きる。道中の無事故を、ただただ祈った。