「温故創新」231119 N1328 伊波喜一

励ましを 一人一人に 温顔の 巨星墜つかな 在りし日思いて       

 学会創立記念日の18日前後は、各地で賑やかに座談会が開かれた。

 15日、創価学会第三代会長池田大作先生が、新宿のご自宅で亡くなられた。享年95歳。若い頃に結核を患い、丈夫でない体で激闘の人生を歩まれた。先生の事績を辿る時、「1人の偉大な人間革命は、やがて1国の宿命転換をも成し遂げる」の一節が思い浮かぶ。

 第2代会長戸田城聖先生亡き後、若干32歳の若さで会長に就任して以来、国内と海外の基盤を整えた。それまで折伏一本だった活動を、政治・文化・芸術・教育・平和へと多元的に展開した。

 公明党の創立、民主音楽協会・富士美術館・東洋哲学研究所、幼稚園から大学の創立と、国内だけでも相当な内容である。これに海外での幼稚園や高校、短大、アメリカへの大学設置などが加わる。

 海外メンバー(SGI)も192カ国・地域にまで広がり、300万人が信仰を始めている。中には韓国や台湾のように日本の旧植民地だったところで、反日感情の残っている国もあった。

 また、ブラジルなど軍事政権下では、政権転覆を意図する危険団体として、当局の監視下にあった。それが今では、国家からの顕彰が相次いでいる。それは先生の根底にある理性と感情を包含した常識的な考えと振る舞いについて、当局が理解したことが大きい。

 指導の根幹となる「御書」(日蓮の教え)を、英語、スペイン語、中国語など言語に翻訳したことで、現地での理解が高まった。