「温故創新」230918 N1293伊波喜一

回復す インバウンドで 悩み出る マナー違反か 観光公害   

 今朝も暑い。一体、秋はどこへ行ってしまったのだろうか。

 訪日外国人(インバウンド)が、回復傾向にある。原発処理水をめぐって、中国からの観光客が減っている。そんな中でも、米国、香港、台湾、韓国からの観光客は堅調である。

 日本でも古都、鎌倉の江ノ電沿いに人気が集まっている。アニメ「スラムダンク」に登場し、聖地と化している。元々、観光地として開発されたところではない。そこに観光客が押し寄せ、一般道に出て写真を撮ったり民家に入り込んだりと、住民の暮らしを脅かしている。京都や日光、富士山でも、その被害は増すばかりである。

 そこで白川郷西表島では、入場制限などに取り組んでいる。年間の管理基準を設け、入場制限をして、観光地と付近の住民の生活が荒らされないようにしてゆく方針である。

 オーバーツーリズムは、世界各地で問題化している。営々と続いてきた歴史に、土足で上がり込むような事例は枚挙に暇がない。放置しておくと、ますます環境が悪化する。

 これまでのように消費型の利潤追求で考えるのでなく、それが将来の環境にどのように響いてくるのか。また、子ども達の未来にどのような影響を及ぼすのか、よく考えて法規制化してゆきたい。

 現今の消費型生活に、地球環境は悲鳴を上げている。オーバーツーリズムは、そのことを象徴しているように思える。