「温故創新」230907 N1282伊波喜一

将来の 構想描き 投資する 老いる先進 伸びる新興   

 湿度は高いが、暑くはない。クーラーを使わずに、一日過ごせた。 

  今月9.10日に、主要20カ国・地域(G20)がインドで開催される。首脳会議には、G7とグローバルサウス主要国のリーダーが集まる。グローバルサウスは、人口構成比に占める若者が多い。

 20年後の40年になっても、40歳未満の国々が多い。アフリカやインド、マレーシアがそうで、若者国家と呼んでもいい。一方、中国や韓国、日本は、65歳以上が占める高齢者国家となっている。 

 世界のGDPは20年の86兆ドルから、40年には171兆ドルへと倍増すると予測されている。そのインフラの1つとして、インドのマイナンバーカード「アーダール」がある。これによって、身分証を持てなかった貧困層が、銀行口座を開設できるようになった。

 また、政府主導のスマホによる銀行口座間の即時送金システム(UPI)の導入で、利用者が急増している。この4年間で、取引額が25兆円規模に拡大している。

 国民の平均年齢29.9歳のインドネシアは、首都を現在のジャカルタから、1200㎞も離れたヌサンタラに移転する。移転終了は45年を予定している。ロングスパンで創造している。過去に拘泥せず、進取の息吹に溢れた大胆な発想は、若者の特権そのものである。

 ひるがえって、日本はどうだろう。国士たる政治家の高齢化は、恐ろしい。民意の反映は、世代交代にしかないのだ。