「温故創新」230817 N1261伊波喜一

ドクターの タスクシフトが 広がりて 過重労働 働き方を    

 台風一過、関東は強い日差しが戻ってきている。夏日に逆戻りだ。

 来年4月から始まる「医師の働き方改革」では、医療行為の「タスクシフト(業務移管)」が注目されている。

 医師の勤務は、日勤と夜勤とに分かれている。来年の4月からの働き方で、連続勤務時間が28時間までとされた。そのため、今までのようには、当直明けの日勤に入れなくなる。もしこれまで通りにシフトを組もうとすると、日勤の勤務医が少なくなってしまう。 

 そこで厚労省は、医師の業務を他の職種に移管することとした。業務移管の対象者には、厚労省指定の研修機関で研修を受けさせ、資格を与えることとした。

 看護師は、人工呼吸器の設定変更などの特定行為を行う。臨床検査技師は、採決の際に併せて点滴用の針を静脈に差す。診療放射線技師は、検査で静脈に核種・造影剤の注入、撮像、抜針、止血を行う。

 この他にも、臨床工学技士、薬剤師、言語聴覚士などに、業務を振り分けるとしている。これらの措置によって医師本来の業務に専念出来るようになるのは、革新である。

 だが、心臓カテーテル1つとっても、高度で熟練を要する危険な措置である。医療過誤を起こさないよう、医師との連携がこれまで以上に必要なことは論を待たない。厚労省には安全第一で人命重視の導入を行えるよう、万難を排してもらいたい。