「温故創新」220704 N1072 伊波喜一

使われる 国際通貨の 条件は 政治安定 平和友好 

 あんなに暑かったのが、一転、雨混じり一日である。庭のブルーベリーは健気にも、紫色の実を生らせている。残念ながらまだ熟しておらず、酸っぱい。小鳥たちに食べ尽くされないように、網を被せた。

 ウクライナへの侵攻で、ロシアはNATOや日米から金融締め出しを食らっている。そのため、基軸通貨としてのルーブルは不安要素が高まっている。

 国際通貨の条件は4つある。経済規模がある程度大きいこと。通貨価値が安定していること。自由に取引できる流動性が確保されていること。そして、国の安全保障がしっかりしていることである。

 お金に国境はない。安定している国に、お金は流れ込んでくる。逆に、不安定な国からお金は一気に逃げ出す。

 72年の「沖縄の本土復帰」の時は、1ドルが360円から305円へと暴落した。何せ1ドルの価値が55円も下がったので、数千ドル単位では大損である。今後の見通しも立たず、住宅や会社が投げ売りに近い状態で売り出されていた。

 戦争ではなくとも、あの有様である。動乱の歴史を乗り越えてきたユダヤ人や華僑が、貨幣としても財産としても価値の変わらないものを身につけてきたのは生きる知恵であろう。

 ルーブルや元が今後どうなっていくか、その推移を今後見守っていきたい。