「温故創新」210729 N832 伊波喜一

米軍の 比重変わりて 中東の 空白生じて アジアへシフト

 懐かしい友人から、暑中見舞いが届いた。「砂浜の 潮風恋し 朝散歩」と、近況が綴られている。夫婦二人の様子が立ち上るようで、心温まる。 

 米国防総省は、地球規模の米軍態勢を見直している。最大の脅威とする中国を念頭に、中東からアジアへシフトを転換していく。

 2011年米軍の海外駐留兵数は総計33万6千人で、1位アフガニスタン8万2千人、2位日本4万8千人、3位ドイツ4万3千人だった。

 2021年は総計17万2千人で、1位日本5万5千人、2位ドイツ3万5千人、3位韓国2万4千人である。 

 常駐の地上部隊は、費用が高額だと言われている。今後、陸軍予算を減らし、海軍予算を引き上げる考えである。 

 ただしアフガニスタンからの完全撤退や中東からの大幅兵力削減は、中東の不安定化を生み、テロの温床を生みかねない。アフガンの二の舞である。また中国は中東のエネルギー資源に依存しているため、米国の空白は中国へのプレゼンスを弱めるとも言われている。 

 これまで世界の警察として君臨してきた米国に、その全てを委ねるわけにはいかない。

 団結するところは団結し、相応の費用もまかなわなくては、世界の平和が分断されてしまう。