「温故創新」210716 N819 伊波喜一

忖度も 右へ倣へも 根は同じ 同調圧力 国民病かと 

 天候が急変して、大雨になっている。天気予報を確認していても、その通りに進んでいかない。洗濯物を干して外出する時には、くれぐれも用心が必要だ。 

 どんな団体でもその維持と利益追求のためには、メンバーに足並みを揃えて行動するような同調圧力が働く。 

 日本の集団や組織は、この同調圧力を生み出しやすい。日本社会は、個人主義より共同体主義に陥りやすい。戦後最適工業化社会を目指して、生産性向上を主目標にしてきた。

 そのため、大量生産に必要な教育を施してきた。つまり、指示された通りに動き、自分の考えを持たず、主張しないことを是とする。

 しかしそれでは、異論を受け入れられず、改革やイノベーションも生まれない。建前主義に陥り、現状維持に汲々とする。この閉鎖性や同質性、未分化が、同調圧力を増長する。

 本来、飲食や酒類提供だけが、コロナ感染拡大の犯人ではない。冷静に考えれば、分かることだ。密や唾液がコロナの元凶であるなら、柔道やラグビーなどのスポーツ類は、やってはいけないことになる。それよりもワクチン接種を急ぎ、感染を防ぐことが先決であろう。

 対策の根幹にあたるこの事実に目を向けず、犯人探しに走る。身内を庇い、他者に欠点を見い出しているようでは、日本社会はいつまで経っても成熟しないのではなかろうか。