「温故創新」210326 N707 伊波喜一

コロナ下で 地域おこし 隊員が 全国各地 5464            

 桜前線が北上している。わずかの風に揺れながら、今を盛りに咲き薫っている。今週末は、東京でも見頃だろう。 

 2020年に活動した「地域おこし協力隊員」が5464人になったと、総務省が発表した。前年度より115人増えた。隊員は地域のPRや特産品の開発などに従事する。 

 隊員を受け入れたのは、1065自治体にのぼる。20年度の隊員は30代が31%、30代が36%と、若い世代が占めた。全体の40%が女性だった。

 都道府県別の赴任先は、北海道が699人、長野416人、高知220人、新潟213人と続く。

 任期終了後も赴任先か近隣自治体に住んでいるのは、20年3月末時点で4114人となった。 

 赴任先に住み続けている元隊員の38%が起業し、カフェなどを営んでいる。中には、後継者不足の酒造や民宿などを受け継ぐ例もある。 

 農家の担い手も激減しており、せっかくの農地が放置される例が多い。自治体によっては農業従事者を確保するために、農地の転売を固く禁じているところもある。

 しかし、有効利用するためには制限を取り払うことだ。

 選択の幅を広げ、やる気のある人が自由に参加出来る仕組みを作っていくことが、求められる。