「温故創新」210310 N691 伊波喜一

7大学 学び直しの コース入れ 離職女性 再就職支援           

 ここのところ、朝明けるのが随分早くなった。

 出勤コースの公園の辛夷(こぶし)が、白い花びらを開かせている。たしか、去年も2月末から咲き始め、3月に満開を迎えていた。

 人の記憶は当てにならないが、木々は時を知り、時を刻む。その確かな鼓動に、励まされる思いがする。 

 結婚や出産で離職せざるを得なかった女性の再就職を、国公私立の7大学が支援することになった。

 女性の学び直し(リカレント)である。

 リカレント教育とは、就学と就労を繰り返す学習である。循環教育とも呼ばれ、社会人の学び直しを主眼としている。

 その先駆けとして14年近く運営する日本女子大には、不安定な雇用やキャリア形成に悩む人が、門を叩いているという。

 リカレント教育課程では、表計算やソフトの活用法、ビジネス英語といった実践的な授業を組み込んでいる。1年間で280時間の講義を受け、企業の総合職や事務職に就いている。 

 激動の21世紀は、大学までに学んだ知識だけでは対応出来ない。

 大学の中には市民講座や公開講座を開き、市民へ知の還元を行っている。産学民の連携をする中で、学びの必要性に加え、楽しさも実感できる。

 今後のこの流れを、後押ししてゆきたい。