「温故創新」200825 N520 伊波喜一

どの子にも 教育機会 与えんと 特別支援 学校整備    

 少子化で子どもの数が減っている。あちこちで、学校の統廃合が進められている。

 そんな中、障害のある子ども達が通う特別支援学校が、全国で開校している。2018年度以降、全国で17校が開校している。今後、さらに36校の新設が計画されている。 

 全国の小中高校に通う児童生徒は、昨年度1280万人だった。学校数も3万5千校となった。一方、支援学校に通う児童生徒は14万4千人となり、学校数は1146校となった。

 通常学級に通う子ども達が減るのと反対に、特別支援学校に通う子ども達は急増している。昨年度は支援学校の教室が、3162教室不足していた。 

 国は13年に学校教育法施行令を改正し、インクルーシブ教育を進めた。この改正により、通常校か支援学校か選択する際に、保護者の意見が反映されるようになった。 

 ところが、17年度の調査では、どちらにも入学できる障害の重さと判断された1万人の7割が支援学校を選んでいる。この背景には、専門的な支援教育を望む保護者が増えていることがある。 

 我が子が自らを律して自立し、自己実現することを念じない親はいない。そのための就学であり、就職である。 

 日本もようやく、個に光を当てる社会へと歩み始めた感を深くする。