「温故創新」201016 N564 伊波喜一

残存の 長さに驚く 強靭な ウイルス感染 侮るなかれと

街路樹の葉が微かに揺れている。茶色に変色した葉が落ちかけている。冬がすぐそこまでやってきている。 

 オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、コロナウイルス残存についての研究結果を報告した。

 研究では、スートフォンの画面やガラス・紙幣に付着したコロナの残存日数を調べた。 

 先ず、コロナウイルスを含んだ人工の粘液を、ガラスや紙幣、ステンレスや木綿に載せる。

 次に、湿度を50%に保ち、紫外線の影響を受けない暗室で調べた。これは、紫外線がウイルスを不活性化させるので、その影響を除くためである。

 その結果、室温が20℃の場合、ガラスや紙幣、ステンレスやビニールなど表面が滑らかなものの上では、ウイルスが28日間残存した。インフルエンザA型ウイルスの残存期間の17日に比べて、10日以上も長いことが分かる。 

 30℃の場合には、ガラスやステンレスでは7日間、木綿やビニールでは3日間だった。40℃の場合は、さらに残存期間が短くなった。 フランスではコロナ感染の急拡大を受けて、非常事態宣言が再度出された。定期的な手洗いや滅菌剤での拭き取りが、重要である。

 基本を侮らず、徹底していくことが求められる。