「温故創新」200311 N397 伊波喜一

人はナゼ 孤独になると ストレスが 倍増するか 深層の謎

 国際的に標準化されている「UCLA孤独感尺度」では、孤独感を様々な観点と項目から図っている。人は孤独を感じると、そのストレスから体内で炎症反応が起きる。それが、脳卒中など血管系の病気を誘発する。免疫機能を低下させ、肺炎など呼吸器系の病気を誘発する。 孤独感を引き起こす社会的なつながりの少なさは、喫煙や飲酒以上に短命リスクをもたらすとしている。例えば、ミスを犯したりアクシデントに見舞われた時に、信頼できる相談相手がいるかいないかで心持ちが変わってくる。心の状態は体に即影響するので、そういう場合でも皆との愉しい酒なら百薬の長となる。しかし滅入ったときの一人酒は往々にして深酒となり、体を壊しやすい。

 SNSなどでは、フォロワーや交友範囲の広さについ目がいきがちだ。人間関係も深まったと思いがちだが、これらは人間関係を補完するものに過ぎない。なぜなら人は3つの過程を経て、より心を動かされるからだ。始めはSNSや手紙。次に電話。最後に訪問。間接対応から直接対応へと過程を経るにつれ、受け手は心を動かされる。 時間はかかっても、目の前のひとりの声を聞いてゆきたい。