「温故創新」201126 N601 伊波喜一

若くして 家庭困窮 頼られて ヤングケアラー 対策急げと    

 コロナ禍で、1年ぶりの帰省となった。機内は満席だったが、室内換気を3分に1回行っているとのことだった。 

 埼玉県は県内の高校2年生を対象に、4万8261人の生活実態調査を行った。

 回答者の4・1%に当たる1969人が、ヤングケアラーに該当することが分かった。病気や介護支援が必要な家族がいて、その世話に18歳未満の生徒が携わっている。 

 アンケートでは、42%が生活に影響なしと回答している。

 一方、19%が孤独を感じる、10%が勉強時間が十分に取れない、8.7%が睡眠不足と答えている。学校を休みがちも、2.2%となっている。 

 ケアを始めた時期は、中学生からが35%、小学4~6年生からが20%で、成人前からケアに関わらざるを得ない実態が窺える。 

 ケアの頻度は毎日が35%で、その内訳は食事の用意を含む家事が58%を占める。 

 介護対象は祖父母・曽祖父母が37%、母24%で、本来身近である存在を頼れない。ケアの原因は病気が28%、衰弱が20%である。 

 自らが学びの途上にある未成年に、世話や介護は負担が重すぎる。 

 国は未成年児の生活とメンタルケアを支え、彼らの頑張りを後押しする制度を即刻、確立すべきである。