「温故創新」200125 N373 伊波喜一

水際で 感染防がん 人海の 人を増やさん 国力賭けて

 暖冬とはいうものの、朝晩の冷え込みが厳しい。霜柱が上がっているのを見ると、これからが本来の冬の寒さになることを感ずる。

 中国・武漢市で発生した新型肺炎が中国全域に広がり、日本やヨーロッパでも感染者が発見されている。中国は武漢市を封鎖状態にして、感染を拡大させないよう躍起となっている。1千前後のベッドを備える臨時病院の建設と同時に、日用品の十分な備蓄状況も公表し、住民がパニックに陥るのを防いでいる。しかし、人口1100万人ともいわれる武漢市である。果たしてそれだけの備えで事足りるかどうか、不安が残る。 一方、日本では空港の検疫所でのサーモグラフィー検査や医療機関での受診を基に、保健所・厚労省へと報告し、感染の拡大を防ごうとしている。オリンピック需要で海外からの渡航者が増えている現状から見ると、国内の感染者は増え、二次感染者が拡大することが懸念される。これは観光立国を謳い、内需拡大を目指す我が国が、今後、避けて通れない課題である。

 新しい課題に対応する時には、予算とマンパワーを一気に投入しなければならない。リスクヘッジにこそ国力を傾けるべきであろう。