「温故創新」191005 N328 伊波喜一

パワフルな 相手チームの スクラムに 押して押し切り トライする哉

接戦が予想されたサモア戦だったが、日本は力負けせずサモアフォワード陣を押し切り、姫野選手をトライさせた。サモアフォワードの平均体重が、日本より30㎏も重い。スクラムで一人一人にかかる重圧は、2トンにも及ぶそうだ。それぐらい、圧倒的なパワーで押しめくってくる。 そのサモアの突進に、日本は徹底して二人以上で守り切った。サモアの当たりの強さに、日本の怪我が心配された。が、日本はサモアの猛攻撃を退くことなく真正面から受け止め、その前進を阻んだ。結果は日本の4トライでボーナスポイントも獲得し、3819サモアを下した。 ラグビーの醍醐味はその肉弾戦にある。パスをつなぎ、ボールをキープし、最後は押し込む。まさに力勝負であるが、それだけではない。時として、相手の守りの隙をねらってキックを転がし、トライに繋げる。今回もスクラムの後ろに位置してしていた松島選手にパスを回し、4トライ目に繋げた。この剛と柔のせめぎ合いが、ラグビーの面白さである。  

 一人一人の持ち場を守りきると同時に、隙あらば果敢に攻め込むラグビーは、閉塞感の強い時代に風穴を開ける爽快さを与えていく。